特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
3 脂質検査
1.コレステロール
春日 誠次
1,2
Seiji KASUGA
1,2
1関東逓信病院
2関東逓信病院総合臨床検査科
pp.1278-1285
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917510
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コレステロールの分子構造と反応性
コレステロールの構造の基幹となっている核は"cyclopentanoperhydrophenanthrene"で,17位の炭素に側鎖(C−8)をつけた構造(cholest)となっている.この構造が確定したのは1932年のことであるが,cholesterolの名称からも推定されるように古くから胆石の成分としての存在が知られていた.
コレステロールはまた△5—cholesterolとか,cholest—5—en−3β—olなどとも呼ばれる.上記のcholest—構造の3位の炭素にβ—OH基が,そして5-6位の間が二重結合となっている(図1).
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