今月の主題 白血病
技術解説
Colony stimulating factor
冨田 幹夫
1
1埼玉県立がんセンター研究所化学療法部
pp.26-30
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915350
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
骨髄などの造血組織より得られる細胞を,colony stimulating factor (CSF)と呼ばれる物質を含む軟寒天培地に接種すると,細胞が増殖・分化し,顆粒球やマクロファージのコロニーを形成する.この方法はPluznikとSachs (1965年)及びBradlyとMetcalf (1966年)によって開発され,以後,白血球の増殖と分化の機構を解明するための重要な手段となった.臨床的には,白血病などの白血球の産生異常症の病態解明の目的でCSF分子について,コロニーを形成する細胞(CFU-C)とコロニー形成を阻害する生体因子について,この方法によって現在研究が進められている.
CSFの性状に関する詳細は,拙著1,2)などを参照していただくことにして,ここではマウスの骨髄細胞を用いたCSFの測定法を中心に解説したい.
![](/cover/first?img=mf.1542915350.png)
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.