編集者への手紙
パパニコロウ染色における赤血球の染色性について/安松氏の"手紙"に対する意見
安松 弘光
1
,
山田 喬
2
1東洋工業附属病院臨床病理
2獨協医科大学・病理
pp.542-543
発行日 1978年5月15日
Published Date 1978/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914752
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パパニコロウ染色(以下Pap染色)において,赤血球がしばしば緑色に染まることを経験するが,その原因についてはまだ十分解明されていないようである.
Pap染色の原法では,核染色のためにハリスのヘマトキシリンが退行性染色として使用されているため,塩酸水による分別操作が必要である.しかし,我々が用いているPap染色法では,通常マイヤーのヘマトキシリンが使用されているので,分別操作を必要としない.そして,この方法を用いる限りは赤血球が緑色に染色される現象はほとんど見られないことに気が付いた.そこで我々はPap染色における赤血球の緑色染色の傾向は分別操作に使用される塩酸水に関係があるのではないかと考え,検討を行った.
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