Japanese
English
研究
非特異性esterase染色の検討第1報—成熟及び病的細胞における重複染色
Studies on Cytochemical Demonstration of Non Specific Esterase: An experiment of combined method for mature and immature cells.
丹羽 欣正
1
,
山本 公麿
1
,
喜多 悦子
2
,
梅垣 健三
3
Yoshimasa NIWA
1
,
Kimimaro YAMAMOTO
1
,
Etsuko KITA
2
,
Kenzo UMEGAKI
3
1奈良医科大学中央臨床検査部
2奈良県立医科大学病態検査
3奈良県立医科大学・病態検査
1Central Clinical Laboratory, The Nara Medical Univ. Hospital
2Dept. of Clinical-Laboratory Diagnostics, The Nara Medical Univ. Hospital
3Prof.of Clinical-Laboratory Diagnostics, The Nara Medical Univ. Hospital
pp.427-431
発行日 1978年4月15日
Published Date 1978/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914725
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細胞の鑑別法の一つとして組織あるいは細胞化学的証明法は,alkaline phosphataseが組織化学的に証明されて以来,血球内加水分解酵素証明法としてphosphataseにおいて著しい発展がみられた.同じesterase系で,非特異性esterase反応には金属塩法1),indoxyl法2)及びアゾ色素法3)が用いられてきた.しかし組織材料で証明しえても,血液塗抹標本においては応用しえない方法もあり,血液塗抹標本にはアゾ色素法のみが用いられている.基質としてはα-naphthyl acetate(以下α-N-A)3),naphthol AS acetate(以下N-AS-A)4)あるいはnaphthol AS-D chloroacetate(以下N-AS-D-CL-A)5)が用いられ,これら基質とジアゾニウム塩との組み合わせによる多くの染色法が利用され,更にはこの反応に阻害剤や賦活剤を応用して血球の鑑別に利用されようとしている.しかし,基質の種類によっては反応陽性の態度が異なり,基質特異性,反応の鋭敏性など幾多の検討されねばならない問題点が残されている.
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