Japanese
English
綜説
非特異性慢性甲状腺炎について
On the Nouspecific Chronic Thyroiditis
佐藤 雄次郞
1
,
久保內 一男
1
,
池田 邦太郞
1
,
古屋 四郞
1
,
平畑 欣一
1
Yuziro SATO
1
,
Kazuo KUBOUCHI
1
,
Kunitaro IKEDA
1
,
Shiro FURUYA
1
,
Kinichi HIRAHATA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
1Department of Surgery, School of Medicine, Keio University
pp.1015-1020
発行日 1957年12月20日
Published Date 1957/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202095
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甲状腺の非特異性慢性炎症については,1896年Riedelの報告したRiedel氏病,1912年橋本の記載したStruma lymphomatosaがあり,その後欧米諸国では数多く報告されているが,例をAckermanのSurgical Pathologyにとつてみても甲状腺の炎症は,結核性及び梅毒性等の特異性炎症,小膿瘍を形成する亜急性炎症,Riedel氏病及び橋本氏病の非特異性慢性炎症に分類しているが,その他の型の慢性炎症についてはふれていない.
私共は慶大外科で昭和27年から31年までの5年間に10例の非特異性慢性甲状腺炎を病理組織学的に検索し,その臨床症状及び組織学的所見からRiedel氏病.橋本氏病のいづれにも属さぬ慢性炎症6例を経験したのでこれら3型の関連性を臨床的,病理組織学的に考察した.
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