今月の主題 血小板・凝固・線溶系の分子マーカー
血管内皮細胞
von Willebrand因子
藤村 𠮷博
1
,
西尾 健治
2
Yoshihiro FUJIMURA
1
,
Kenji NISHIO
2
1奈良県立医科大学輸血部
2奈良県立医科大学小児科学教室
キーワード:
vWF
,
von Willebrand病
,
リストセチン
,
ボトロセチン
,
マルチマー
Keyword:
vWF
,
von Willebrand病
,
リストセチン
,
ボトロセチン
,
マルチマー
pp.1647-1652
発行日 1989年11月15日
Published Date 1989/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914189
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von Willebrand因子(vWF)は血漿中に存在し,内皮細胞下組織が露出した血管壁に血小板が粘着する反応において,両者を接着せしめる"投錨作用"を有する巨大分子糖蛋白質である.したがって,この蛋白質は凝固・線溶およびそれらの阻止因子のいずれにも属さない独立したentityの止血因子としてとらえるべきである.vWFの先天性機能障害症がvon Willebrand病であるが,ここでは本症の診断に必要とされる検査法を紹介し,そのうち特に重要なものについてその方法と意義について解説したい.
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