今月の主題 輸血に伴う感染症の検査と対策
検査と対策
梅毒
津上 久弥
1
Hisaya TSUGAMI
1
1大阪府立万代診療所
pp.1612-1615
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913859
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輸血によって感染が成立する感染症は,現在では多くの疾患が解明されているが,占い時代から抗体検査が確立していて,輸血感染の防止の対策が講じられていたのは,梅毒が唯一の疾患であった.
近年梅毒の抗体検査は急速に進歩し,鋭敏性,特異性の優れた検査法が次々と開発されてきたので,感染初期の診断が正確になった.また,抗生物質の進歩は,梅毒を短期間に治癒させることが可能となったので,最近問題となっている,感染すれば治療法のないウイルス性疾患と比較すると,重要性が弱いものになった.
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