今月の主題 輸血に伴う感染症の検査と対策
検査と対策
輸血後敗血症
池田 康夫
1
Yasuo IKEDA
1
1慶応義塾大学医学部輸血センター
pp.1616-1619
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913860
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
輸血後の敗血症は血液採取が現在のようにclosed Systemで行われていなかった時代ではそれ程まれなことではなかったが,採血システムの近代化とともにその報告は影をひそめていた.しかし,血液バッグの改良により濃厚血小板液が室温で長期間保存可能になるという技術革新に呼応して輸血後敗血症例の報告が再び散見されるようになったのは皮肉というほかない.
本稿では輸血後敗血症について最近の動向を述べ,その対策としてどのようなことができるか考えてみたい.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.