今月の主題 血中薬物濃度測定法の進歩
技術解説
抗てんかん薬
五味田 裕
1
,
古野 勝志
2
,
荒木 泰典
2
Yutaka GOMITA
1
,
Katsushi FURUNO
2
,
Yasunori ARAKI
2
1岡山大学医学部附属病院薬剤部
2岡山大学医学部試験研究室
pp.1453-1458
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913828
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てんかん患者は疾患の性質上,その治療および抗てんかん薬の投薬も長期にわたることが多い.抗てんかん薬の治療効果はその血中濃度と深い関係があると言われている.また,抗てんかん薬の血中濃度において,てんかん発作を抑制する有効血中濃度と中毒発現濃度の許容範囲が狭く,その投与計画においては十分な注意を払う必要がある.そのため抗てんかん薬の血中濃度の測定は重要視せざるをえない.なお,その測定法については,検出感度および精度が優れ,また少量の試料で迅速な測定が可能であることが望まれる.本稿では,最近の抗てんかん薬の血中濃度の測定法,およびその特徴について簡単に述べることとする.
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