今月の主題 酵素結合性免疫グロブリン
技術解説
免疫混合法による検出
戸沢 辰雄
1
Tatsuo TOZAWA
1
1兵庫医科大学中央臨床検査部
pp.831-838
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913382
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本法の目的は酵素結合性免疫グロブリンの確実な検出である.特長は任意に多重の免疫沈降物を得ることができる,酵素活性の測定を鋭敏な比色法でする,支持体も電気泳動操作も用いずに全反応を試験管内で行うことである.その結果,高感度で客観的な判定ができ,その成績の信頼性は高い.
本法の検出感度は酵素結合性免疫グロブリンによるアイソザイムanomaly例の全例での検出ができるレベルにある.CKおよびAP結合性免疫グロブリンの検出感度はそのレベルを超えている.本法と免疫電気泳動法の検出成績の差はCKおよびAP結合性免疫グロブリンでは小さく,LDHおよびアミラーゼ結合性免疫グロブリンでは大きい.本法はLDGおよびアミラーゼ結合性免疫グロブリンの検出に特に有用である.
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