今月の主題 注目のウイルス・リケッチア感染症
技術解説
つつが虫病の診断と臨床検査法
橘 宣祥
1
,
横田 勉
1
,
石崎 淳三
1
Nobuyoshi TACHIBANA
1
,
Tsutomu YOKOTA
1
,
Junzo ISHIZAKI
1
1宮崎医科大学第二内科
pp.731-737
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913362
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つつが虫病は最近急激に増加してきた.その分布が北海道を除く全国にわたることや,まれとはいえ死亡例があることから注目されている.本症の診断にあたっては,まず,特徴的な臨床所見すなわち,高熱発疹ならびに刺し口に注意することが肝要であり,疫学的事項を参考にして病歴を聴取して感染機会の有無を明らかにする.
診断確定のための検査法としては,病原を分離することが望ましいが,ルーチンでは困難な面もあり,免疫血清学的な方法による.これには,間接蛍光抗体法と免疫ペルオキシダーゼ法が,現在もっとも広く用いられている.このほか,補体結合反応やELISAも行われている.
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