第5回医学書院臨床検査セミナーより・2
栄養アセスメントと臨床検査
牧野 秀夫
1
1藤田学園保健衛生大学
pp.1741-1748
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912447
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1.はじめに
この講演で取りあげたテーマは非常に身近な問題で,特に専門的な話ではありません.どこでもやっておられるものを,問題点を主にして取りあげたにすぎません.したがいまして前半は,ルーチンの生化学検査データを中心に,後段で少しく毛髪分析について触れました.これはまだあまり行われてない検査でありますので,最後に少し新しいところを加えて,何とか責を果たしたいと考えたからです.
最近,ぼつぼつ"栄養アセスメント"ということばが出てくるようになり,また,昨年,わが国でも研究会が発足しました.しかし,臨床検査の分野ではあまり取りあげられたことはありません.と申しますのは,医学領域では取り残された分野で,"栄養学"というと主として農芸化学,あるいは理学・薬学など医学外の領域で行われておりました食品分析を主体にしたものがほとんどでした.医学領域では忘れられがちな分野であるのでその弊害が起こっても当然なわけです.
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