基礎科学からの提言・18
蛍光色素について
野口 義夫
1
Yoshio NOGUCHI
1
1通産省電子技術総合研究所パターン情報部
pp.1733-1738
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912446
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蛍光色素の必要性
今までは,細胞および細胞内分子の形態・構造を調べるのに,光学・蛍光顕微鏡像,電子顕微鏡像,顕微分光測光計およびX線回折像を採用していた.また,細胞などの機能を調べるのに,オートラジオグラフィーが使用されていた.
しかし,20年前にロスアラモス科学研究所(米国)で開発されたセルソーター(cell sorter)の出現により,細胞に関する研究手段のいくつかは,この新しい装置に取って代わられつつある1).新しい装置をフロー・サイトメーター(flow cytometer),この装置を使用した学問分野または研究手法をフロー・サイトメトリー(flow cytometry)と呼ぶ2).
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