Japanese
English
研究
Auto Analyzer IIによる血漿チオシアネート測定法の検討と喫煙時におけるニコチン,コチニン,COヘモグロビンとの関連について
An Examination on an Automated Method for Determining Plasma Thiocyanate Levels and on Their Relationships to Plasma Nicotine, Plasma Cotinine and Carboxyhemoglobin in Smoking
東 栄吾
1
,
玉田 妙子
1
,
谷田 忠久
1
,
井谷 舜郎
1
,
笹井 三郎
2
,
大森 芳明
3
,
池田 文武
3
,
村中 日出夫
3
Eigo HIGASHI
1
,
Taeko TAMADA
1
,
Tadahisa TANIDA
1
,
Shunro ITANI
1
,
Saburo SASAI
2
,
Yoshiaki OMORI
3
,
Fumitake IKEDA
3
,
Hideo MURANAKA
3
1日本専売公社京都病院検査科
2日本専売公社京都病院麻醉科
3日本専売公社京都病院内科
1Central Laboratory, Kyoto Senbai Hospital
2Dept. of Anesthesiology, Kyoto Senbai Hospital
3Dept. of Internal Medicine, Kyoto Senbai Hospital
pp.1171-1175
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912000
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はじめに
血液中チオシアネート(以下,SCN)は,一部キャベツ,かぶら,牛乳などの食物に由来するが,多くのものは,豆類,薬物の摂取,産業環境および喫煙などによって体内に吸収されたシアン化合物が肝臓で解毒作用を受けて生じたものである1).したがって,従来からシアンとともにその誘導体として,公衆衛生,疫学的研究の場で測定されていた.近年,神経系疾患(特に筋萎縮性側索硬化症)とシアン代謝との関連2)が注目されつつあり,今後シアンと同様にその生体における生理的あるいは病理的意義が明らかにされるにつれて,臨床との結び付きが強くなると考えられる.
われわれは,最近報告されたテクニコンAA-II型自動分析器によるSCN測定3)に関して基礎的研究を行い,満足すべき結果を得,さらにこの方法によって喫煙時における血漿SCNとニコチン(Ni),コチニン(Cot),カルボキシヘモグロビン(CO-Hb)との関連についても検討を加えたので,以下に報告する.
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