研究
Auto-AnalyzerによるEster型Cholesterol定量法の検討
蔵重 亮
1
,
伊藤 忠一
1
,
林 訓子
1
,
白井 克彦
2
1東北大学医学部付属病院中央検査部
2宮城県成人病セソター
pp.67-69
発行日 1968年1月15日
Published Date 1968/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916333
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緒言
血清ChQlestero1(Ch)の1部分は遊離型として存在するが,残りの大部分は,肝臓において脂肪酸と結合しEster型Cholesterol(E-ch)となる。血清における両者の比率は比較的狭い範囲に一定しておりE-chの定量値およびEster比は肝臓におけるEster化の能力すなわち肝実質細胞の機能を示す一つの指標として用いられてきた。しかしながら定量法がSchoenheimer-SPerry法1)やZak-Henly変法2)のごとく繁雑なため実施が必ずしも容易でない。佐藤ら3)は先に総Chについて共にKiliani反応を応用するZaK-Henly変法およびAutoAnalyzer法を比較検討し,両者はきわめて良く相関することを報告した。著者らもZlatkis-Zak等4)がKiliani反応はEster型,遊離型の差別なく,同一濃度のChなら同一の強さの呈色を与えると報告していることを利用し,E-chについてもAuto-Analyzerによる定量を行ない,ZaK-Henly変法と比較すると共に本定量法に与えるHb,Bilirubin等の影響について検討を加えた。
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