Japanese
English
研究
血清アンジオテンシン変換酵素活性—測定法と正常値
Serum Angiotensin Converting Enzyme. Assay method and activities in normal sera.
山本 節子
1
,
戸井田 一郎
1
,
岩井 和郎
1
Setsuko YAMAMOTO
1
,
Ichiro TOIDA
1
,
Kazuro IWAI
1
1結核予防会結核研究所
1Research Institute, Japan Antitube Tuberculosis Association
pp.805-808
発行日 1981年7月15日
Published Date 1981/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911289
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はじめに
アンジオテンシン変換酵素(ACE)は,昇圧活性の弱いアンジオテンシンⅠを昇圧活性の強いアンジオテンシンⅡに変え,降圧活性を持つブラジキニンを不活性化する酵素であって,このことにより血管収縮・血圧調節に重要な役割を演じている.酵素学的には,種々のペプチドのC末端からジペプチドを切断するペプチジルージペプチド加水分解酵素(EC 3.4.15.1)である.
この酵素が新しい観点から臨床的に注目をひくようになったのは,Lieberman1)が,サルコイドーシス患者で血清ACE活性が著明に上昇し,鑑別診断に応用できることを報告して以来のことである.この報告は多くの研究者によって追認され,更にGaucher病2),甲状腺機能亢進3)などでもACE活性の上昇が報告され,血清ACE活性測定の臨床的意義はますます大きくなってきている.
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