細胞診セミナー・6
細胞診スクリーニング—観察と判定の仕方
浦部 幹雄
1
,
高橋 正宜
2,3
1中央鉄道病院中央検査室細胞診室
2中央鉄道病院中央検査室
3杏林大・病院病理部
pp.543-546
発行日 1976年5月15日
Published Date 1976/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909374
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症例1 器質化肺炎病巣からの穿刺細胞診(Ⅰ〜Ⅴ)
症例1 右肺上葉の術中迅速細胞診
司会(浦部) 症例1は,満45歳の男性であり,主訴はありません.定期健康診断で胸部X線の腫瘤陰影を発見され,当院胸部外科に入院しました.喀痰の細胞診,擦過細胞診を行いましたが,ともに陰性でした.次いで右肺上葉を切除しました.そのときに術中迅速吸引細胞診を行い,その標本をご覧になっていただいたわけです.このスライドは,全部倍率1,000倍で撮影されています.
新納(弥生,草加市立病院,技師) 図のⅠ,Ⅱは大型の細胞で,N/C比が大で,核が白血球の3倍から4倍に見えますし,核小体がはっきり見えて,核辺が肥厚しているので,腺癌のような気がします.
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