検査機器のメカニズム・40
凍結乾燥用の真空ポンプ
小林 正和
1
1共和真空技術(株)
pp.440-441
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908949
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役割と能力の目安
真空凍結乾燥に必要な真空度は,被乾燥試料の物性と乾燥目的(生菌保存,組織標本その他)から決まる.①一次乾燥(昇華)期に保持すべき凍結試料温の限界τfの平衡水蒸気圧Pf*に対し,望ましい真空度はP1〜<Pf*/3,少なくともP1<Pf*.②二次乾燥(吸着水の離脱)期には,必要残水率Wの試料が許容最終品温τdで示す平衡水蒸気圧Pe(nw,τd)に対し,望ましい真空度はP2〜<Pe/3,少なくともP2<Pe.1/3とはあまりに乾燥に時間を延長しないための実用的目安である.1/10ならなお良い.
排気系の役割は,①予備凍結済試料が融けない間に,速やかに乾燥庫内をPr*まで,排気する初期排気,②昇華速度に見合って水蒸気を乾燥庫から排除しP1を保つ真空保持,③最終段階でP2に達する最終真空到達,以上の3つである.
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