検査ノート
位相差顕微鏡で血小板を算定する場合の計算盤の厚さとカバーグラスの厚さ
天木 一太
1
,
岩田 弘
2
1日大・第1内科
2日大板橋病院中検
pp.420-421
発行日 1973年4月15日
Published Date 1973/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908050
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ある血液検査室の技師から,‘Brecher-Cronkite法などで血小板算定を位相差顕微鏡を用いて行なう場合,通常の血球計算盤は厚すぎるので不可である.厚さは1mm程度である必要があるので,そのような厚さの計算盤を作製させて(N社),実際にすでに発売されている.このほうが血小板の所見がよい’と報告を受けた.
10年以上前のことになるが,われわれが位相差顕微鏡で細胞のよい写真を撮ろうと努力していたころ,どのようにすれば性能を最高にできるか,顕微鏡を作っている会社の人と相談したことがある.顕微鏡ののせガラスは1mmが設計の規準になっており,通常の鏡検の場合にはこの厚さの相違は大した影響はないが,位相差顕微鏡を使用する場合には,これを厳格に守る必要があるといわれた.それでわれわれもふつうは安価な通常ののせガラス(1.4mm)を使用していたが,位相差用には特に約1mmの上等のものを用いることにした.このようなことからすれば,厚さが約5mmもある計算盤を位相差顕微鏡に用いることは著しく不合理である.
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