Senior Course 血液
血小板抗体(3)—血小板抗グロブリン消費試験
安永 幸二郎
1
1京大・第1内科
pp.1164
発行日 1972年10月15日
Published Date 1972/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907795
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本法の原理は,抗グロブリン血清の力価を抗D抗体感作赤血球であらかじめ測定しておき,自己抗体があると推測される試料を抗グロブリン血清に加えて反応させ,その抗グロブリン血清力価の低下度から,検体における抗体の有無を推定するものである.本法の判定は赤血球の凝集によって行なわれるから,血小板のごとく非特異的凝集反応をきたしやすいものでは便利である.直接法と間接法があり,直接法は患者の血小板(8回洗浄,2×109の血小板を要する)を用いるもので,自己抗体の判定に信頼度が高いが,大量の採血(100-200ml)を要するので臨床検査としては適当といえず,一般には正常(O型)血小板を患者血清で感作して用いる間接法が行なわれる.
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