マスターしよう検査技術
抗グロブリン試験
佐藤 千秋
1
,
鈴木 雅之
1
,
渋谷 温
1
1埼玉医科大学附属病院輸血センター
pp.151-156
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900954
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はじめに
抗グロブリン試験は,主に各種のヒト血液細胞や体細胞に結合の免疫グロブリンまたは補体成分の検出に用いられる.本稿では,すでに生体内で赤血球膜に免疫グロブリンや補体成分が結合しているか否かを検査する直接抗グロブリン試験と,被検者血清中にヒト赤血球膜に結合する免疫グロブリンがあるか否かについて検査する間接抗グロブリン試験の実際について述べる.この試験には特別な器具を必要とせず,関連試薬(表1)の多くも市販品として入手できるが,実施に際しては,①採血条件,②検体保存条件,③血球洗浄条件,④クームス血清の管理,⑤データの管理,に注意が必要である.
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