特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
免疫血液学的検査
抗グロブリン試験
石丸 健
1
,
加藤 俊明
1
,
池田 久實
1
1北海道赤十字血液センター検査部
pp.478-481
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101874
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抗グロブリン試験はクームス試験ともいわれ,生理食塩液法では凝集を起こさない抗体(不完全抗体)を検出できる方法として,Coombsらによって1945年に報告された.この検査法の開発により,新たな血液型抗原が発見されるとともに,これらの血液型抗体が溶血性輸血副作用や新生児溶血性疾患に関与していたことが明らかにされた.現在においても,最も優れた感度で赤血球抗体を検出できる方法として,溶血性疾患の診断や輸血検査の領域では欠かせない検査法となっている.
抗グロブリン試験は赤血球にIgG抗体(あるいは補体)が感作されているか否かを検出する方法であり,目的により生体内での感作を検出する直接抗グロブリン試験(direct antiglobulin test: DAT)と,試験管内で抗体と赤血球を反応させる間接抗グロブリン試験(indirect antiglobulin test:IAT)の2種類に分けられている.
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