技術解説
血液凝固検査
藤巻 道男
1
,
鈴木 弘文
2
1東京医大・臨床病理
2神奈川県立衛生短大
pp.567-577
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907637
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出血性素因の原因はきわめて多彩であり,いまだに解明されていない点も多く存在している.しかし,現在のところ出血性素因の原因は毛細血管壁の異常,血小板の異常,凝固因子の異常,線溶系の異常の4つに一応大別して考えられている.したがって出血性素因を認める患者に遭遇した場合にはまずスクリーニング・テストによりこれらの4つの原因のどこに起因しているかを鑑別し,その結果に基づきさらに精査に進むべきである.また外科的手術などに際しても,術前検査としてスクリーニング・テストを実施し,いずれにも異常が認められないことを確かめてから手術を行なうことがたいせつである.
スクリーニング・テストとしては比較的簡単に実施でき,しかも信頼度の高い検査法が選ばれることはいうまでもない.
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