シリーズ・日常検査における機械化のくふう・11
血清コレステロールの比色測定におけるフローセル方式化
水野 映二
1
,
仁科 甫啓
1
,
小野 弘毅
1
,
北村 元仕
1
1虎の門病院臨床生化学検査部
pp.1146-1147
発行日 1971年11月15日
Published Date 1971/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907374
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私たちは既報(本誌3,4月号)のようにフローセル化によって比色の能率を図ったが,血清コレステロール測定時のように高粘度の発色液では,吸引が困難であり,かつ前行試料の汚染が著しく,実用化に至らなかった.
Zak-Henly変法によるコレステロール発色液は,水の40倍もの粘度をもっている.このような液体を汚染なく連続比色するためには,セルに到達するまでの距離をできるだけ短く,液流の乱れが起こらないような流路をくふうしなければならない.このために直線的なフローセルを設計し,比色計の下部から垂直に吸引チューブを導き,吸引液量4.5ml,吸引時間4秒,汚染率1.5%におさえることに成功した.このフローセルを用いた比色システムを説明する.フローセル部は図1に示した.各部分を次の順序で組み立てる.
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