カラーグラフ
ランゲルハンス島のA,B,D細胞の染め分け
藤田 恒夫
1
,
渡辺 雪子
1
1新潟大解剖
pp.738-739
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907269
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ランゲルハンス島は上皮性の内分泌細胞の索と,周囲から侵入する毛細血管およびこれに伴う少量の結合組織からできている.内分泌細胞にはA,B,Dの3種類が区別される.インスリンを分泌し,膵島の大部分を占めるのはB細胞であり,これに対して少数派をなすA細胞はグルカゴンを分泌することが知られているが,D細胞の分泌するホルモンはまだわかっていない.これら3種類の細胞を染色法によって区別することは,膵島の機能や病態を知るうえでも,また膵原性の腫瘍の性質を決定するうえでも重要である.ところがヒトの膵島細胞は小さいうえにA細胞やD細胞の染色性が低いために,その染め分けは実験動物のそれに比べるとむずかしい.
ここにはヒトのランゲルハンス島の染色法について,近年行なわれる代表的なもの2,3をカラー写真で紹介しよう.
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