特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
ビタミン
ビタミンA,B1,B2,B6,D,E
橋詰 直孝
1
,
内田 菜穂子
1
1和洋女子大学生活科学系人間栄養学研究室
pp.290-292
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104770
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
血中ビタミンが低値に出る場合は,何らかの理由でビタミン摂取量が低下するか,ビタミン需要が増加するときである.各種ビタミンの異常値の出るメカニズムについて表1に示す.
血中ビタミンが高値に出て,臨床的に問題となったのはビタミンA,D,Eである.ビタミンAが高値に出る場合はA過剰症(中毒),脂質異常症や脂肪肝をきたす過栄養,腎不全である.25(OH)D値が高値に出る場合はD過剰症(中毒)で,1α,25(OH)2Dが高値ならば原発性副甲状腺機能亢進症,慢性肉芽腫症,ビタミンD依存性くる病Ⅱ型,カルシウム欠乏症,1,25D産生悪性リンパ腫が考えられる.ビタミンEは脂質異常症で高値をきたす.
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