特集 巨赤芽球および巨赤芽球様細胞
巨赤芽球および巨赤芽球様細胞
田中 信夫
1
,
藤村 欣吾
1
,
内野 治人
1
1広島大原爆放射能医学研究所臨床第1部門(内科)
pp.214-215
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906712
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骨髄穿刺液の塗抹染色標本で巨赤芽球を認める疾患は,いわゆる悪性貧血および各種要因に基づくB12,葉酸欠乏症であるが,赤白血病,赤血病で認められる巨赤芽球様細胞との鑑別は容易でなく,これらの疾患の診断上,しばしば問題となるところである.これらの細胞は,この他各種白血病,多発性骨髄腫,骨髄線維症,肝硬変症,溶血性貧血,再生不良性貧血および代謝拮抗剤投与例においても認められることがある,したがって,巨赤芽球あるいは巨赤芽球様細胞の鑑別には,B12,葉酸の治療による反応の有無,PAS反応陽性の有無およびその他の臨床検査を参考にすることが必要である.
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