研究
集団調査における血液採取の効果的な方法(2)
大倉 興司
1
1東医歯大人類遺伝学研究室
pp.1290-1293
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906647
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標本番号
多数の標本を一時に,あるいは短期間に処理する場合に,最も注意すべきことは標本番号の取り扱いである.標本への番号付けは,比較的簡単に考えられることが多いが,個体識別として付けられた番号を,その個体に関するあらゆる情報に,常に正しく付けられていくことはかなりむずかしい問題なのである.いかに詳細な情報が集められても,わずか1字の数字の誤りによって,そのすべては無に等しくなる.対象となる個体数,あるいは標本数の増加に伴って誤りは起こりやすくなる.番号の付け違い,番号の重複や欠如,転記の誤りは結果的には最も重大な誤りで,これに対処するため,著青はいくつかの方法を試みたので,改良の経過を追って紹介する.目的と条件によってそれらを適当に選び,あるいは併用すれば効率を高めることができよう.
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