技術解説
結合線維および格子線維の染色
畠山 茂
1
HATAKEYAMA SHIGERU
1
1東京医科歯科大学病理学教室
pp.109-113
発行日 1963年2月15日
Published Date 1963/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906074
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.マロリー染色(Mallory)またはアザン染色(Azan)――ハイデンハイン(Heidenhein)のアニリン青染色
本染色法はトリクロム染色と同様に膠原線維,格子線維を染め出す点においては,後述のワン・ギーソン染色より確実かつ色調が対照的であざやかな点がすぐれており,また細胞内の顆粒および分泌物を,その性状に従って酸好性――赤,塩基好性――青および黄色にそれぞれ染別できる利点を有するので常用されている。たとえば,膵島細胞,下垂体前葉実質細胞,骨髄性細胞顆粒,ガラス滴,線維素および類線維素等が特有の色調でよく染出される。固定は,重金属塩の入ったもの,たとえばツェンケル,ヘリー固定,ブアン固定等が望ましい。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.