研究
血清ルゴール反応の検討
永島 慶子
1
1国立東京第二病院医化学科
pp.65-68
発行日 1962年1月15日
Published Date 1962/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905922
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1950年Mallen1)等によって創案された血清ルゴール反応は,その本態は主として血清蛋白分屑の変動,特にA/G比と高度の相関関係があるとされており,その操作はきわめて簡便であるため,肝疾患を主とする各種疾患時の血清蛋白異常の簡易検査法としての有用性が諸家によってみとめられた。また,その判定を容易にするため希釈した試薬を逓減的に用いたり2),あるいは逆に血清を倍数希釈して判定の容易化と反応の定量化をねらった方法3)も考案されている。本院検査室においては本反応がA/G比と高度の相関があることに注目し,日常検査室でスクリーニング・テストとしてA/G比定量を行なう場合に,このルゴール反応を代行させることにより検査の簡易化をなし得るものと考え,以下の検討を加えてみた。
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