検査室統計
当所における過去4年間の抗結核剤耐性検査成績について
寺谷 一男
1
,
菅 春美
1
,
金谷 衛
1
,
神信 貢
1
,
東 幸太郎
1
1国立賀茂療養所研究検査科
pp.415-419
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905599
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
肺結核症に対する抗結核剤が相いついで発見され,各種各様に用いられ,しかも長期にわたり施行せられてもなおかつ結核症が治療に抵抗を示すのは結核菌が抗結核剤に対して,耐性を獲得するにいたることも一因となつていることは既知のことであるが,当所において先に亀田,河合ら1)により当所患者の耐性検査成績より,PAS耐性について報告したが,われわれは今回Streptomycin(以下SMと略記)P-amino-Salycilicacid(以下PASと略記)及びIsoniazid(以下INAと略記)などのいわゆる抗結核剤の主体として用いられているものについて,昭和30年以降4年間当賀茂療養所入所肺結核患者の喀痰中結核菌の耐性検査について,その推移を調査したので報告する。同時にこれらの中に薬剤耐性獲得の様相において一見奇異と思われる症例をみたので併せて報告する。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.