今月の主題 生体リズム
総説―生体リズムの基礎と臨床
生体リズムの発現機構
橋本 聡子
1
,
本間 研一
1
Satoko HASHIMOTO
1
,
Ken-ichi HONMA
1
1北海道大学医学研究科統合生理学講座
キーワード:
サーカディアンリズム
,
二振動体仮説
,
時計遺伝子
Keyword:
サーカディアンリズム
,
二振動体仮説
,
時計遺伝子
pp.579-586
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904781
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ヒトの生体リズムのなかでも最も重要なサーカディアンリズムは生物時計の駆動される内因性のリズムである.ヒトの生物時計は,視床下部視交叉上核に存在し,網膜を介する光刺激によって調節され,体温や血中ホルモンレベルに周期性を与えるサーカディアン振動体のほかに,局在は不明であるが非光因子によって調節され,主として睡眠覚醒リズムを駆動する振動体から成ると考えられている(二振動体仮説).最近,サーカディアンリズムの発現に重要な時計遺伝子が複数発見され,その機能の解明が進んでいる.
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