今月の主題 酸化ストレス
話題
酸化ストレスマーカーとしての血中酸化型α1アンチトリプシン測定法
上田 昌伺
1
,
真柴 新一
1
,
内田 壱夫
1
Masashi UEDA
1
,
Shin-ichi MASHIBA
1
,
Kazuo UCHIDA
1
1(株)いかがく研究開発部・京都医科学研究所
キーワード:
酸化型α1アンチトリプシン
,
酸化ストレスマーカー
,
免疫学的測定法
Keyword:
酸化型α1アンチトリプシン
,
酸化ストレスマーカー
,
免疫学的測定法
pp.293-296
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904711
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1.はじめに
α1アンチトリプシン(AT)は血清中に存在する代表的なセリンプロテアーゼインヒビターであり,好中球などの炎症細胞から放出されるプロテアーゼを不活性化することで組織障害を抑制する.一方でATは炎症時に好中球などから放出されるフリーラジカルにより酸化され失活することも知られている.この酸化失活は活性中心のメチオニン残基の酸化が原因であるとされており1),フリーラジカルの関与が考えられている疾患において酸化失活したATが検出されている2).
本稿では,われわれが作製した抗ヒト酸化型AT抗体を用いた血中酸化ATの測定について述べる.
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