今月の主題 毒物検査
総説
毒物検査の現状と展望
鈴木 修
1
,
鈴木 加奈子
1
,
妹尾 洋
2
Osamu SUZUKI
1
,
Kanako WATANABE-SUZUKI
1
,
Hiroshi SENO
2
1浜松医科大学法医学
2愛知医科大学法医学
キーワード:
毒物検査
,
スクリーニングテスト
,
機器分析
,
インターネット
Keyword:
毒物検査
,
スクリーニングテスト
,
機器分析
,
インターネット
pp.1480-1486
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904612
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1994年と1995年にはサリン事件,1998年には和歌山カレー亜ヒ酸混入事件,さらにその後多数の毒物にまつわる事件が続発し,社会を悩ませている.しかし,日本は先進国のなかで中毒対策が一番遅れている.欧米の大都市の多くに設置されている中毒センターもしくはpoison control centerなる総合的な機関は,日本には1つもない.実際病院で中毒患者から採取されたサンプルの分析を引き受ける機関もない.これ以外にも中毒にまつわる問題は山積しており,早急に対応を迫られている.本総説では各問題点を挙げ,打開への模索の糸口になればと考えている.
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