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ホスホリパーゼA2の構造・機能
小野 隆
1
,
有田 斉
1
1塩野義製薬(株)創薬研究所
キーワード:
ホスホリパーゼA2
,
PLA2
,
膵炎
,
アラキドン酸遊離
Keyword:
ホスホリパーゼA2
,
PLA2
,
膵炎
,
アラキドン酸遊離
pp.698-701
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904107
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ホスホリパーゼA2(Phospholipase A2;PLA2)はグリセロリン脂質の2位のアシル鎖を加水分解する反応を触媒する酵素の総称である.特に生体膜からのPLA2によるアラキドン酸の遊離,リゾリン脂質の産生は,エイコサノイドや血小板活性化因子(PAF)の生合成の律速段階となっている.PLA2は酵素学的性質,分子量,アミノ酸配列およびその局在性に基づいて,分泌型PLA2(sPLA2),細胞質型PLA2(cPLA2),Ca2+非依存型PLA2(iPLA2)に大別され1,2),近年新規のPLA2が次々と見いだされている.そこで本稿では,哺乳動物のPLA2のファミリーについての構造的特徴および推測される機能について要約することにする(表1).
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