今月の主題 原発性免疫不全症
検査法
補体検査―MBL欠損症について
松下 操
1
,
野澤 亜紀子
1
,
藤田 禎三
1
Misao MATSUSHITA
1
,
Akiko NOZAWA
1
,
Teizo FUJITA
1
1福島県立医科大学医学部生化学第二講座
キーワード:
MBL
,
オプソニン
,
レクチン経路
Keyword:
MBL
,
オプソニン
,
レクチン経路
pp.405-411
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904043
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MBL(mannose-binding lectin)はヒト血清レクチンの1つで,微生物が持つマンノースやN―アセチルグルコサミンに結合して補体系を活性化する.MBLによる補体活性化経路はレクチン経路と呼ばれ,MBLに会合する新たなセリンプロテアーゼMASP(MBL-associated serine protease)が関与している.遺伝子変異によるMBL機能不全は血清オプソニン化能を低下させ,ときに繰り返し感染などを起こす免疫不全のリスクファクターである.ヒトの生体防御に関わるMBLとさまざまな病態との関連性を示唆する報告がされ,MBL遺伝子型の決定や血中濃度測定には免疫関連検査としての応用が期待されている.
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