シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編
Multiple-Probe FISH
西村 崇代
1
,
高橋 暁子
1
,
雀部 豊
2
,
久保 春海
2
Takayo NISHIMURA
1
,
Akiko TAKAHASHI
1
,
Yutaka SASABE
2
,
Harumi KUBO
2
1幸町産婦人科診療所
2東邦大学医学部第1産科婦人科
キーワード:
着床前診断
,
染色体数的異常
,
FISH
Keyword:
着床前診断
,
染色体数的異常
,
FISH
pp.98-101
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903629
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はじめに
fluorescence in situ hybridization (FISH)の開発は多くの分野に新しい進歩をもたらした.着床前診断はその1つの例である.
FISHの最大の強みは分裂中期の細胞だけではなく分裂間期の細胞についても解析が可能なことである.しかし,FISHにはターゲットとした限られた染色体についての情報しか得られない弱点がある.われわれはその弱点に対してより多くの染色体についての情報を短時間で得る試み,すなわち,同一検体に対して2度FISHを行うMultiple-Probe FISH (以下multiple-FISH)を行ったのでここに紹介する.最近すべての染色体を識別できるFISHも開発されているが,われわれが行った方法は特別な機器を必要とせず通常のFISHを行う設備で施行可能である.
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