Japanese
English
原著
MultipleおよびSolitary Piloleiomyomaについて
Multiple and Solitary Type of Pilolciomyoma
谷井 司
1
,
鈴木 伸典
1
,
濱田 稔夫
1
Tsukasa TANII
1
,
Shinsuke SUZUKI
1
,
Toshio HAMADA
1
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
pp.81-85
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202364
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Multiple Piloleiomyoma及びsolitary piloleiomyomaの各1例を報告した.多発例は45歳,女性.25歳頃より胸部,上腕,前腕,下腿などに直径3〜8mm程度の褐色,弾性硬の小腫瘤が集簇性に発生している.単発例は73歳,女性.約1年4ヵ月前より右下腿前面に直径6mmに達するやや褐色,弾性硬の小腫瘤が発生した.2例とも自発痛はないが圧痛を認める.病理組織学的所見では,ともにほぼ同様の所見を示した.すなわち,表皮には異常なく,真皮乳頭下層から真皮深層にかけて腫瘍組織がみられ,それらは種々の方向に交錯する線維束により構成され,線維束はvan Gieson染色で黄染,Azan-Mallory染色で赤染し,一部で起毛筋との連絡が認められた.腫瘍組織内に血管成分の増生はみられなかった.これら起毛筋由来のpiloleiornyomaについて報告するとともに若干の考察を加えた.
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