今月の主題 ホルマリン固定パラフィン包埋標本からどこまで遺伝子検索は可能か?
各論
ホルマリン固定パラフィン包埋標本-軟部腫瘍でのFISH―その有効性と問題点
長谷川 匡
1,2
Tadashi HASEGAWA
1,2
1札幌医科大学医学部病理診断学
2札幌医科大学附属病院病理部
キーワード:
軟部腫瘍
,
FISH
,
染色体転座
Keyword:
軟部腫瘍
,
FISH
,
染色体転座
pp.745-752
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100663
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近年,遺伝子解析技術の進歩によって軟部腫瘍に特異的とされる染色体転座が次々と報告されている.これらの染色体転座による特異的融合遺伝子の発見は,軟部腫瘍の発生,進展に関して数多くの知見をもたらし,その一部は,分子病理診断法としてすでに臨床へのフィードバックも始まっている.本稿では軟部腫瘍のホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いて,日常病理診断への応用を目的とした融合遺伝子変異の有無を検索するFISH検査の有効性と注意点について解説する.〔臨床検査 50:745-752,2006〕
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