今月の主題 骨髄腫細胞とその産生蛋白
技術解説
多発性骨髄腫の画像診断
田中 修
1
,
高木 省治郎
2
Osamu TANAKA
1
,
Shojiro TAKAGI
2
1自治医科大学大宮医療センター放射線科
2自治医科大学大宮医療センター血液科
キーワード:
多発性骨髄腫
,
画像診断
,
MRI
Keyword:
多発性骨髄腫
,
画像診断
,
MRI
pp.69-75
発行日 1998年1月15日
Published Date 1998/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903622
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多発性骨髄腫の画像診断における各検査法の特徴ならびに所見について概説した.単純X線写真は簡便で,骨病変の診断に不可欠な検査法であるが,本症の初期には異常を認めないことが多い.骨シンチグラフィによる骨髄腫の検出率は低く,核医学検査のスクリーニングとしての臨床的意義はない.CTは横断像で骨の内部構造を詳細に観察でき,海綿骨内の小病巣の検出に有用であるが,骨髄病変の診断能には限界がある.MRIは軟部組織のコントラスト分解能に優れ,任意の断面像が得られるため,多発性骨髄腫の診断において最も有用な画像診断法といえる.病変の検出にはTl強調像が鋭敏で,骨外の軟部腫瘤を描出するにはT2強調像が適している.
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