特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査
血栓症の検査
1.血小板の検査
8)TXA生成能,血漿TXB
森田 育男
1
Ikuo MORITA
1
1東京医科歯科大学大学院細胞機能制御
pp.87-90
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903086
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はじめに
循環器疾患,呼吸器疾患においてトロンボキサン(TX) A2は,血小板凝集惹起,血管平滑筋の収縮,気管平滑筋の収縮を引き起こす原因物質である.そこで,TXA2合成阻害剤やTXA2受容体アンタゴニストの製剤化がなされ,いくつかのものが世に出されている.最近,TXA2産生の初発酵素であるシクロオキシゲナーゼ-1のノックアウトマウスが作製され,血小板機能の低下が報告された1)ことから,血小板機能とTXA2との関係は疑いのないところである.
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