特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査
血栓症の検査
1.血小板の検査
9)β-TG
西郷 勝康
1
,
寮 隆吉
2
Katsuyasu SAIGO
1
,
Ryukichi RYO
2
1神戸協同病院内科
2神戸大学医学部附属病院輸血部
pp.91-92
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903087
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β-TGとは
βトロンボグロブリン(β-thromboglobulin,β-TG)は,次項に述べる血小板第4因子(platelet fac-tor 4; PF-4)と共に血小板特異蛋白と呼ばれ,血小板に種々の刺激が加わり活性化された際に凝集反応と同時に血小板外へ放出される.したがって血中β―TG値は血小板活性化の指標の1つとして利用されている.
β-TGは81個のアミノ酸から成るサブユニット(分子量8,850)の4量体で,血中半減期は約100分と短く,主に尿中に排泄されるため腎機能低下時には血中β-TG値は高値となる.
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