特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査
血栓症の検査
1.血小板の検査
7)血小板由来マイクロパーティクルの検出
野村 昌作
1
Shosaku NOMURA
1
1関西医科大学第一内科輸血部
pp.84-86
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903085
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はじめに
血小板が種々の状況下で活性化されたり,物理的な刺激を受けると,微小な膜小胞体が生成される.この膜小胞体は,活性化血小板から放出された内部顆粒や膜性微粒子,および機械的破壊によって生成された膜フラグメントなどを含み,マイクロパーティクル(mi-croparticle;MP)と呼ばれている.血小板由来のマイクロパーティクル(PMP)は,単純に血小板崩壊の指標となるものではなく,止血・凝固において重要な役割を果たしていることが判明してきた1).本稿では,フローサイトメトリーを用いたPMPの検出法とPMP測定の意義について概説する.
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