特集 免疫組織・細胞化学検査
基礎と技術
9.特殊技術・応用
3)硬組織
澤田 隆
1
,
栁澤 孝彰
1
,
長谷川 英章
2
,
渡辺 慶一
3
Takashi SAWADA
1
,
Takaaki YANAGISAWA
1
,
Hideaki HASEGAWA
2
,
Keiichi WATANABE
3
1東京歯科大学口腔超微構造学講座
2東海大学医学部共同利用研究室機能形態
3東海大学医学部病態診断系病理学部門
pp.74-78
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902672
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
免疫組織化学は抗原抗体反応という極めて特異性の高い免疫化学反応を組織切片上で行い,目的とする物質(抗原)の局在を証明する方法である.これにより,従来の形態学的観察では得られなかった情報を容易に入手できることから,今や本法は臨床診断や研究に必須の手段となっている1).
ところで,歯牙・骨などの硬組織を対象とする場合には切片作製の困難さに加えて,脱灰による抗原性物質の流失あるいは抗原性の低下,失活などを伴うために,免疫組織化学的アプローチが困難であった.しかし,固定液や固定法を考慮し,適当な脱灰液や包埋剤を選択することでこの問題も解決されつつあり,その応用範囲は広がってきた.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.