Senior Course 病理
硬組織と器械(1)
桔梗 辰三
1
1横浜市大・中検病理
pp.555
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907633
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系統的にせよ局所的にせよ,骨そのものの検索が主目的の場合は,自ら臨機応変の処置をとらなければならないが,一般的剖検に伴う手技としての硬組織の取り扱いを述べる.
硬組織処理に用いられる機器にはノコギリ,ハサミ,タガネ,ナイフ類と脱灰装置がある.ノコギリには主として剖検時骨組織切除に用いられる手動または電動(リプショーなど),大きな骨を処理する電動帯鋸(マキタバンドソー)などがある.剖検用電動鋸は小型の丸ノコギリの形をしているが,1分間約3万回の小さな振動により硬いものを細かく砕きながら切断する.用途に応じて各種の形がある.付属品としてスタンド,足踏スイッチ,鋸削吸引器などがある.骨専用の帯ノコは見あたらないが,プラスチック加工用の帯ノコに目の細かい,薄い刃を作ってとりつけるとよい.
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