特集 免疫組織・細胞化学検査
基礎と技術
9.特殊技術・応用
2)フローサイトメトリー
松田 壯正
1
,
西谷 巌
1
,
松田 眞弓
2
Morimasa MATSUTA
1
,
Iwao NISHIYA
1
,
Mayumi MATSUTA
2
1岩手医科大学医学部産婦人科学
2岩手医科大学医学部皮膚科学
pp.70-73
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902671
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はじめに
フローサイトメトリー(flow cytometry)は,検体細胞を細胞浮遊液として細い流水中を流し,これにレーザー光線を照射し,細胞から発生する光信号を電気信号に変換し,細胞表面や細胞内物質を解析する方法論であり,細胞瞬間自動解析分離法とも言われる.フローサイトメトリーはコンピュータと連動し,ソフトの開発に伴い細胞周期の解析(図1)のみならず,さまざまな細胞情報を解析することができる.さらに,この解析結果に基づいて細胞を分取(sorting)する機能があり,ある特定の性質を持った細胞群の収集が可能である.
現在検査室レベルとして普及しているフローサイトメトリー機器はコンパクトであるが十分な機能を有し,DNA測定による細胞周期やプロイディ(ploidy)分析,モノクローナル抗体を用いた細胞表面抗原の解析に汎用されている.
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