目でみる症例―検査結果から病態診断へ・29
ムコイド型緑膿菌感染びまん性汎細気管支炎
朝野 和典
1
,
賀来 満夫
1
Kazunori TOMONO
1
,
Mitsuo KAKU
1
1長崎大学第二内科
pp.587-590
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902482
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グラム染色所見(図1)
100倍での観察で白血球を多数認め,上皮細胞がきわめて少ない,良好な品質の喀痰である.Geckler分類ではgroup5(1視野当たり白血球数25個以上,上皮細胞10個以下)と分類される.1,000倍鏡検での所見は,好中球の存在する視野に厚い莢膜に囲まれたグラム陰性桿菌が観察され,それらは莢膜によって個々の菌体が連結し,複数の菌が一塊となっている.
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