特集 ホルモンと生理活性物質
総論
5.ホルモン測定法の最前線
橋本 琢磨
1
,
西部 万千子
2
Takuma HASHIMOTO
1
,
Machiko NISHIBU
2
1金沢大学医学部臨床検査医学講座
2金沢大学医学部附属病院検査部
pp.49-57
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902170
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はじめに
1990年代に入って以来,ホルモン測定は,少なくともルーチン検査に関しては,非放射性免疫測定法(non-isotopic immunoassay)が全盛期を迎えようとしている.すなわち,化学発光や蛍光発光を応用した高感度測定法が相次いで登場し,簡便な自動化機器の開発と相まって,急速に普及し,従来のラジオイムノアッセイ(RIA)を色あせた歴史的方法に葬り去ろうとしている感がある.
現在,世界各国で開発され,市販されているnon-RIAの全貌を私は知らない.しかし,わが国においてさえ次に記すような多種多様のnon-RIAの機器試薬が登場してきたことから推測しても,かなりの数のものがあると思われる.私自身が性能を調べた機器試薬はその中のごく一部にすぎない.しかし,いずれも第1世代のRIAよりも高感度で,第2世代のIRMA(immunoradiometric assay)よりも精度が良かった1,2).
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