目でみる症例―検査結果から病態診断へ・16
糖尿病性末梢循環障害にみられる体表温の季節変動
芝田 宏美
1
,
松岡 瑛
2
Hiromi SHIBATA
1
,
Akira MATSUOKA
2
1同大病院中央臨床検査部
2兵庫医科大学臨床病理学
pp.469-472
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901944
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検査結果の判定
本症例の各季節の四肢温は,上肢・右下肢において,健常者と同様,季節変動は認められない.しかし,疼痛の自覚症状(特に冬季)を有する左下肢は季節変動を示し,夏季が最も高く,秋季・春季がそれに次ぎ,冬季が最も低温像を示している.両下肢は,夏季に左右差は明白ではないが,秋季・春季そして冬季と季節の移り変わりにしたがって,両下肢の左右差は著しく変化し,末梢循環障害を示唆する(図1).
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