Japanese
English
研究
SGH-N14融合抗原を用いた抗HCV抗体の測定
Measurement of HCV Antibody Using SGH-N 14 Fusion Antigen
森 秀治
1
,
守田 和樹
1
,
杉本 整治
2
,
福井 正憲
1
,
好田 肇
3
,
前田 栄樹
4
,
長谷川 護
2
,
有馬 暉勝
4
Hideharu MORI
1
,
Kazuki MORITA
1
,
Seiji SUGIMOTO
2
,
Masanori FUKUI
1
,
Hajime YOSHIDA
3
,
Eiki MAEDA
4
,
Mamoru HASEGAWA
2
,
Terukatsu ARIMA
4
1協和メデックス(株)研究所
2協和発酵(株)東京研究所
3協和発酵(株)研究開発企画室
4鹿児島大学医学部第2内科
1Research Laboratory, Kyowa Medex Co Ltd
2Tokyo Research Laboratory, Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
3Research and Development Center, Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
4The Second Department of Internal Medicine, Kagoshima University
キーワード:
SGH-N14融合抗原
,
HCV抗体
,
EIA法
Keyword:
SGH-N14融合抗原
,
HCV抗体
,
EIA法
pp.311-313
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901474
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遺伝子工学的手法により調製したSGH-N14融合蛋白質1)を使用し,酵素免疫測定法(EIA法)によるHCV抗体測定キットを開発した.管理血清(高・中・低の3濃度)を試料とした吸光度のプレート内同時再現性は10%以内,また,プレート間再現性も10%以内と,いずれも良好な結果を示した.また,肝疾患関連患者検体を対象に,C-100抗体測定キット(オーソ社)とその測定結果を比較したところ,慢性肝炎においてはSGH-N14抗体の検出率が60.7%とC-100抗体の50.3%に比べ有意に高率であった.さらに,SGH-N14抗体のみ陽性を示した検体について,その反応性をN14関連抗原ペプチドを用いたWB法により解析したところ,いずれもN14の中央部のペプチドと反応性を有していた.この部位はHCVの構造蛋白質とのホモロジーが報告されている2)ことから,これら検体は,いずれも真にHCV抗体陽性の検体であり,オーソ社との不一致は,使用している抗原に依存したものと推定された.これより,SGH-N14融合蛋白質を抗原とした本測定系を併用することにより,検出率を高めることができると期待される.
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